めんたいこにお湯をかけるのが好きだ。
白くホワ~っと広がってめんたいこの粒々が湯に舞うそれを飲む、ン~たまらない。一昔前、オレンジや葡萄の粒々ジュースが流行ったがあんな子供だましではない。大人の為の「ホットめんたい粒々ジュース」少ーし、罪悪感。弱肉強食な日々。ごめんね、命あるもの。ありがとう、命あるもの。誰かに加工してもらえればニコニコ食べてしまう不思議。ほんとう、勝手なのだけれど。めんたい粒々ジュースは真理でもあるのだ。
なんと、今日は知り合いの会社の電話番だ。
暇だから軽くオッケー。これぞ暇人のなせる技。お安い御用だす。一人ぼっちのオフィスで配達の受け取りやら掃除やらなにやら。う~ん・・・なんか暇だ。さっきコンビニでアイスと納豆巻きを買ってきた。アイス食べたらお腹いっぱい。納豆巻きは夕方食べよう。マニキュア塗ってたらどこぞやの営業マンが入ってきた。見られた?バレタ?だとしたらキャツは、わたしの事「ボンクラ新人OL」だと思ったに違いない!「ボンクラ中途採用OL」かな?あれにはちょっとビビッたぞ。突然、入ってくるの禁止。でもまあ、アイス食べてるとこじゃなくて良かった。子供だと思われるからね。それにしても電話番なのに、電話こないし。私、存在意味あるのかしら?あ~暇。本でも読もう。「野ブタ。をプロデュース」が本棚にあったぞ。まだ読んでいないのでいっちょ読むか。有意義な時間の過ごし方が決まると急に電話ガンガン。人生ってこんなもん。そのうち知らない顔の偉い感じな人たちがやってきて打合せとか始めるし・・・。お茶出したぞ。コピーとかファックスもやったぞ。立派に働いてるなあ、わたし。悪くない、悪くないぞ、わたし。ピンチヒッター28号をどうぞよろしく。どやどや彼らが去っていくとまたも静寂が・・・。しーん。あ~暇。あ、そうだった、納豆巻き食べなきゃ。「納豆臭がこのオフィスに漂ううちは誰もやってきませんように。」と可愛くお祈りしながら私は小さくオナラした。
ふと立ち止まって考える。
はじめは確かに「でっかい夢と目標」があって、子供のお使いみたいな「私的ノルマ」があった。少しずつ少しずつ、一歩一歩、遠回りなんだか迷子なんだか、通るべき道なのか、よく分からないまま森の中を進んできた。一年前、五年前、十年前からすりゃ、ちょっとは前進しているとは思う。でもいつしか、達成するべきその「私的ノルマ」は消えてなくなり、それすらくだらないものとなっていた。それでも「でっかい夢と目標」は見失う事はなく、今はただ本能だけが私を歩かせている気がする。その善し悪しは別にして私は、つい「目の前のちっぽけな夢と目標」に追われがち。足下に点々と落ちているお菓子につられて森に迷い込んだのだとしても、そうと気付かず拾い続けて夢中で進めば、ふと顔を上げた時、目の前には、本当にお菓子のお家が建ってるのだろうか?怖くてまだ顔を上げられない。迷子になってるかもしれないのに止まれない。ただただ黙々と目の前のお菓子を拾い続けてるのだ、私は。その先にきっと「でっかい夢と目標」があるはずだから。例えそのお菓子のお家の住人が悪い魔女だったとしても、それはそれで私はやっと戦えるのだから。悪い魔女にまず会えなきゃ、御伽話は始まらないし、勝つ事も負ける事も出来ないし、ハッピーエンドにもならないのだよ。まあ、そりゃ良い魔女に会えるのに越したことはないが、さんざん人の菓子、勝手にたらふく喰っといてそんなムシのいい話はなかろうし。「お菓子のお家やーい!」
今日はちょっとご機嫌で調子に乗り、
薔薇の花びらがフワ~っと浮かぶ入浴剤を購入。早速、投入。ロマンチックでよい香りがお風呂場・・・もとい、バスルームに漂う。薔薇の花びらが贅沢に風呂桶・・・もとい、バスタブに泳ぐ。う~ん、気分はもうお姫様だ。と、思いたい。でもやはり私は律義者。ピンクに染まる湯船を横目に気を早らせながらまずは身体をセコセコ洗うもちろんタオルは斜めがけ。さあ!いざお姫様。ザブ~ン。「ぬるい!」湯温設定ミス・・・ちょっと~!追い炊きできないじゃん。花びら邪魔じゃん。風呂釜壊れんじゃん。そこでふと我に帰る。「・・・なんともあわれだ。 だいたいこういうロマンチック似合わない。 絶対私のキャラじゃない。 しかも独りで盛り上がってた自分がちょっと虚しい・・・」私がいくら「花びらバス」に身を浮かべてもちっとも優美ではないし、むしろ滑稽?ロマンチックなはずの薔薇の花びらさえ、ゴミがただ浮いているだけに見えてきたし。 そもそも、この家の人間臭いお風呂場に映画や雑誌で見るようなバスルームの再現は無理。愕然としている間にいつのまにか、すっかりお風呂場の薔薇臭は薄まっていて、気づくと、汚らしいカス(に見える)の浮かぶぬるい湯に無理して肩までつかる一般庶民がそこにいた。裸んぼうの私は、その浮遊物の除去に結構な労力を要し、もうヘトヘト。リラックスどころではない。やっとの思いで「追い炊き」スイッチオン。いやいや、エセお姫様セレブ風呂にはまいった。あ、エセは私か。薔薇の花びらに逆恨みしても仕方あるまい。気を取り直すべく、普段愛用している漢方系「唐辛子チンキ」の入浴剤。冷えにはほんと効くんだ、これ。汗だくになるし。やっと熱くなっってきた湯に投入。色と色が混じってすごい湯色になってしまった。・・・ま、いいっか。「やっぱり、いつものこれが一番じゃわいのう~」どっこいしょ。温まった、温まった。「夏ともいえど、熱い湯に限るわいのう~」湯上りの私は、薔薇のような唐辛子のようななんだかよく分からない異臭を漂わせていた・・・。これも庶民の宿命か。
我が家に最新プリンターがやってきた。
そんでもって先日は、液晶テレビもやっと我が物になった!世の中ハイテク過ぎるぜ。ロボット然り、DVD然り、MDやMP3然り・・・。昔、電子レンジに度肝を抜いて、VHSだのベータだのとアタフタし、遂にCDが世の中に登場した時なんかには「これ以上の進化は、さすがに有りようがないな」と、たいそう感激したものだけれど、その後も物凄いスピードで進化し続けているではないか。ハイテクは想像をはるかに越えた世界へ行こうとしている。人間てすごい。人間の脳味噌ってすごい。はじめは石や枝なんかを使って、そのうち火とか、土器とか、家とか、農耕とか。でもさ、私も同じ人間なはずのに、きっとそんなものは自力で作れないし。できないし。全く想像もつかん。たぶんその辺のもの食って寝てるだけだな。冬は越せないかも・・・今の時代に生きていたって、エジソンにも太刀打ちできてないしな。習ったって覚えてないし。コイルに電流を通すのだって怪しいしな、あれ、銅線でしょ?まあ、私が出来る科学的な事って言ったら、せいぜい砂鉄遊びか塩の結晶かな。アルコールランプの蓋の閉め方が上手いくらいだ。 ハイテクに着いて行くにもままならないこの人間(私)がいる一方で、どこかの、ごく一部のすごい人間たちだけがハイテク機器の作り方を知っているというわけだ。 以前アメリカにダンス留学した友達が、当地の師匠に「アナタ、ニホンジンネ?ナラバ、ニホンブヨウ・カブキ、ヲ、ワタシニ オシエテクダサイネ! オタガイ マナビマショウ!コレマサニ、グーナ、アイデアヨ!」と言われたんだって。日本人として恥ずかしくなったと彼女言っていたのを思い出す。それは日本文化を紹介するだけの知識がなかったからなのだ。人事ではないぞー! もし今、私が宇宙人にさらわれて、「地球のハイテク機器の作り方を説明しろ!この地球人めが。」とか言われたらどうしよう・・・。「地球人なのに分からない筈がないだろ?ボケカス、白状しろ!」 とか言われて拷問されちゃったり、殺されっちゃったりして・・・でも本当に分かんないだもん・・・うわ~ん、怖いよう。ゴーヤチャンプルの作り方を知らなかった沖縄出身の友達に、正直がっかりしてしまった事のある私、ごめん。